Brava Desktop 16.0 導入ガイド
<シート固定ライセンス/同時使用ライセンス>
Brava Desktop 16.0(シート固定または同時使用いずれかのネットワークライセンス)を新規導入する際の作業手順をご説明します。
シート固定ライセンスと同時使用ライセンスの導入手順は共通です。また、購入したライセンス数(シート数)による導入方法の違いはありません。
ネットワークライセンスを購入した場合、Brava Desktop 16.0を使用するPC(クライアント端末)とは別に、ライセンス管理用サーバーを1台たてる必要があります。
サーバーに対しては、ライセンス管理ソフトとして「IGC License Manager 1.1」(ライセンスマネージャ 1.1)を導入する必要があります。(動作環境)
「Step 1 ライセンスファイルの取得」では、サーバー情報を登録する形でライセンスファイルを取得します。取得したライセンスファイルは、「Step 2 ライセンスマネージャのインストール」および「Step 3 Brava Desktopのインストール」で使用します。
Step 1: Brava Desktop 16.0 ライセンスファイルを取得する
Brava Desktop 16.0のライセンスファイルを入手するには、メールまたはヘルプセンターにてライセンス発行依頼にお申し込みください。 ご連絡いただきますサーバー情報を登録したライセンスファイルを用意でき次第、サポート窓口からメールにて送付いたします。宛先 | bdt-support@oceanbridge.jp |
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件名 | Brava Desktop 16.0 ネットワークライセンス 新規発行依頼 |
本文 |
お客様の連絡先情報(会社名、所属部署名、お名前、電話番号など)をご明記ください。 また、発行対象ライセンスに関する以下の情報もご明記ください。 ・購入ライセンスのPIN Number(例:IGC450001、IGC461234) ・ライセンスマネージャインストール先マシンのコンピュータ名またはIPv4アドレス ・ライセンスマネージャインストール先マシンのOS情報 ・購入ライセンスの登録会社名(※連絡先の会社名と異なる場合) |
- Brava Desktopはプログラム起動時やファイル読み込み時、上記手続きで登録したコンピュータ名またはIPアドレスに接続し、ライセンス情報をチェックする仕組みです。 ライセンスマネージャに接続できないクライアントPC上では、Brava Desktopを使用できません。
- 本手続きは、ご依頼を受けてから2~3営業日いただいております。インストール作業開始前の早い段階で申請処理を行うことをお勧めします。
Step 2: ライセンスマネージャをインストールする
本手順では、ライセンスマネージャのインストール、ライセンスマネージャ用サービスのインストール、購入したライセンス情報のインポート処理を順番に実行します。
事前準備
- Windowsの「UAC」(ユーザーアカウント制御)は無効にします。詳しい設定手順は、Microsoft社のサポートページなどをご参照ください。
- ファイアウォールを有効にしている場合は、TCP8400番ポートおよびTCP8208番ポートへの接続を許可する設定を登録してください。
※TCP8400番ポートはクライアントPCとの通信、TCP8208番ポートはライセンスマネージャ管理画面への接続に必要です。 - セキュリティソフトが稼働している場合は一時的に無効化します。
- 管理者権限を持つユーザーアカウントを一つ用意します。
定期的にパスワード変更を必要とするユーザーを使用する場合、サービスのログオンアカウントについても合わせてパスワード更新が必要になるので、ご注意ください。
本製品のインストールからサービスのインストール、ライセンス情報の登録処理などは全て同じユーザーを使用して実行してください。
ライセンスマネージャのインストール
1ライセンスマネージャのインストールプログラムを下記リンクからダウンロードします。(動作環境)
2ダウンロードした「LicenseManager.exe」をダブルクリックし、インストールウィザードを起動します。
3[Welcome]ダイアログが表示されたら、[Next]ボタンをクリックします。
4[Choose Destination Location]ダイアログが表示されたら、プログラムのインストール先を選択します。
初期設定のままインストール続行する場合は、[Next]ボタンをクリックします。
インストールディレクトリを変更する場合は、[Browse...]ボタンをクリックして、任意のインストール先を選択します。(非推奨)
5[Ready to Install the Program]ダイアログが表示されたら、[Install]ボタンをクリックします。
6ライセンスマネージャのインストール処理が開始されます。
7プログラムのインストール処理が完了すると、[Install Shield Wizard Complete]ダイアログが表示されます。
[Finish]ボタンをクリックして、インストールウィザードを閉じます。
ダウンロードした「LicenseManager.exe」は削除して構いません。
ライセンスマネージャに関する初期設定
1ライセンスマネージャ用の設定ファイルに対して初期設定を行います
Brava DesktopをインストールしたクライアントPCとの通信に使うIPアドレスを設定ファイル「LMService.ini」に対して明示的に指定します
-
エクスプローラーを起動し、IGC License Manager インストールフォルダを参照する
例[C:\ProgramFiles(x86)\IGC\IGC License Manager](64bitOSの場合) - [IGC License Manager]フォルダ直下の「LMService.ini」をテキストエディタで開く
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末尾の行にパラメータ「AdministrationHostName」を追記し、クライアントPCとの通信に使用するIPv4アドレスを設定値として入力する
【記述形式】
AdministrationHostName=[IPv4 Address]
【記述例】クライアントPCとの通信に使うIPアドレスが[192.168.1.111]の場合
[Options]
AdministrationPortNumber=8208
AdministrationHostName=192.168.1.111
2ライセンスマネージャを起動します
以下のいずれかの操作により、ライセンスマネージャの管理画面(管理コンソール)を表示します
- Windowsの[スタート]メニューから、[プログラム]-[IGC]-[License Manager]-[IGC License Manager]を右クリックし、「管理者として実行」をクリックする
- デスクトップ上に作成されているショートカットファイル「IGC License Manager」を右クリックし、「管理者として実行」をクリックする
3ライセンスマネージャのサービスをインストールします
- ライセンスマネージャのメニューから、[Tools]-[Service]-[Install Service]を選択すると、ライセンス管理プログラムがWindowsサービスとして自動的にインストールされます。
- ライセンスマネージャ用のサービスがインストールされた後は、ライセンスマネージャの起動時に、自動的にこのサービスに接続されます。
ライセンスマネージャのインターフェースからは、サービスの接続/切断、開始/終了や、インストール/アンインストールを実行することができます。 - 注意: 本サービスが使用するポートを変更するには、管理画面メニューの[Tools]-[Disconnect from Service]を選択してサービスへの接続を切断してから、[Tools]-[Communications Setup]を選択します。
[Communications Setup]ウィンドウにて、新しいポート番号を入力します。その際、他のプログラムで使用されているポート番号は入力しないでください。
「ユーザーアカウント制御(UAC)」を有効にしたまま管理コンソールを起動すると、サービスのインストールに失敗します。その場合、エラーメッセージ(下画面)が表示されます。

- 管理コンソールをいったん閉じる
- スタートメニューまたはデスクトップの「IGC License Manager」を右クリックし、「管理者として実行」をクリックする
- 「ユーザーアカウント制御」の確認画面が表示されたら「はい」ボタンをクリックする
4ライセンスマネージャ用サービスの「スタートアップの種類」を変更します
マシン起動時にライセンスマネージャ用サービスを開始するタイミングを設定します。
- 「コントロールパネル」-「管理ツール」-「サービス」をクリックし、管理コンソールを表示する
- サービス名「IGC License Manager」のプロパティを表示し、「全般」タブを表示する
- 「スタートアップの種類」の選択肢を「自動」から「自動(遅延開始)」に変更する
- OKボタンをクリックしてプロパティを閉じる
ライセンス情報のインポート処理
1購入したネットワークライセンスのライセンス情報をライセンスマネージャに登録します
管理画面メニューの [Tools]-[License Setup]を選択すると[License Setup]ウィンドウが表示されます。
本設定画面でライセンス情報の登録処理を行います。 登録手順には、下記の2通りの方法をご用意しています。通常は一つ目の方法を選択してください。
- ライセンス情報を直接入力する
ライセンスの文字列のみ提供されている場合には、管理画面メニューの[Add...]ボタンをクリックして[Add License]ウィンドウを開き、ライセンス文字列を直接入力します。複数のライセンスを登録する場合は、同じ処理を繰り返します。 - ライセンスファイルをインポートする Step 1で入手済みのライセンスファイル(IGCKey.lic)を使用します。管理画面メニューの[Import From File...]ボタンをクリックして、取り込むライセンスファイルを指定します。
ライセンス情報の登録処理が成功すると、登録済みライセンスの一覧が管理画面上に表示されます。
各ライセンスが使用するポートに重複が検出された場合や、非ネットワークライセンスが登録されるなどの問題が発生した際には、画面上にその説明が表示されます。
Step 3 Brava Desktop 16.0をインストールする
本手順では、クライアントPCに対するBrava Desktop 16.0の導入方法をご説明します。本作業はインストール台数分必要となります。事前準備
- 管理者権限を持つユーザーアカウントをクライアントマシンごとに用意します。
- ファイアウォールを有効にしている場合は、TCP8400番ポートへの接続を許可する設定を登録してください。
- セキュリティソフトが稼働している場合は一時的に無効化します。
Brava Desktop 16.0のインストール
1Brava Desktop 16.0 のインストールプログラムをダウンロードします。
下記リンクから「Brava Desktop 16.0」(ver.16.0.2.6)のインストールプログラムをダウンロードします。
2Brava Desktop をインストールします。
EXEファイルからの詳細インストール手順は、「Brava Desktop インストール手順」をご参照ください。
手順5の[セットアップタイプ]ダイアログでは、「取得済みのライセンスファイルを使用する」をチェックして、[次へ]を選択し、上記のStep 1で取得した「IGCKey.lic」ファイルを指定してインストールを行ってください。
参考情報:インストール台数が多い場合
複数台のPCにBrava Desktopをインストールする場合について補足説明します。
本ファイルはZIP形式で圧縮されていますので、解凍してMSIファイルを入手してください。
「BravaDesktop_160_JP.msi」を使用する場合の注意点をご説明します。
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Brava Desktopの動作環境として以下の再頒布パッケージも必要です。
MSIファイル実行前に、各パッケージをクライアントPCに対してインストールしてください。
※「Visual Studio 2013 Visual C++ 再頒布可能パッケージ」については「vcredist_x86.exe」(6.2MB)をダウンロードし、使用してください。
Microsoft Visual C++ 2010 SP1 再頒布可能パッケージ (10.0.30319) Microsoft Visual C++ 2013 再頒布可能パッケージ (12.0.30501) - Windows 7やWindows 8.1、Windows Vistaの場合、Windowsのセキュリティ機能「UAC(ユーザーアカウント制御)」が有効だとインストール処理を失敗することがあります。
インストールエラーが起きる場合やインストール後に起動失敗する場合は、UACを一時的に無効にしてからインストール処理をあらためてお試しください。 -
本MSIファイルは、「msiexec」コマンドに対応してます。
コマンド(バッチファイル等)からBrava Desktop 16.0をインストールできます。
コマンドからインストールする場合、Brava Desktopインストール先PCがアクセスできるフォルダに取得した「IGCKey.lic」を保存してください。
また、その「IGCKey.lic」の保存フォルダを「LICENSEDIR」オプションで指定する必要があります。
以下は、サイレントインストールする際のコマンド記述例です。「LICENSEDIR」オプションの値として「IGCKey.lic」を保存したフォルダのパスを記述しています
msiexec /qn /i "C:\BravaDesktop_160_JP.msi" LICENSEDIR="ライセンスファイルの保存フォルダ" (例1) msiexec /qn /i "C:\BravaDesktop_160_JP.msi" LICENSEDIR="C:\TEMP"
(例2) msiexec /qn /i "C:\BravaDesktop_160_JP.msi" LICENSEDIR="\\FileServer\SHARE\TEMP"
※各種コマンドや自動配布方法に関する技術サポートは行っておりません。予めご了承ください。
トラブルシューティング:セットアップ完了したのにBrava Desktopを使用できない場合
サーバー上に複数のネットワークアダプターが存在する場合、サーバー上で以下の点を確認してください。
- コマンドプロンプトを起動する
- 下記コマンドを実行する
netstat -ano | find "8400"
- 実行結果(赤枠内)を確認する。
*クライアントPCとの通信に使用するIPアドレスとTCP8400番ポートが表示されるか確認します。
- もしBrava DesktopをインストールしたPCとの通信に使用しないネットワークアダプターに設定したIPアドレスが表示されたら、FAQを参考にして設定ファイルを更新してください。
トラブルシューティング:ライセンスマネージャ管理画面を使用できない場合
ライセンスマネージャ管理画面に接続できない場合やサービスの動作が安定しない場合は、ライセンスマネージャのサービス「IGC License Manager」の初期設定(ログオンアカウント)を変更してください。
- 「コントロールパネル」-「管理ツール」-「サービス」をクリックし、管理コンソールを表示する
- サービス名「IGC License Manager」のプロパティを表示し、「ログオン」タブをクリックする
- 「ログオン」欄の選択肢を「ローカルシステムアカウント」から「アカウント」に変更し、ライセンスマネージャインストール時のユーザーアカウント情報を入力する ※ログオンユーザー名は「ユーザー名@ドメイン名」の形式で入力する
- OKボタンをクリックしてプロパティを閉じて、本サービスの再起動を一回実行する
制限事項:ライセンス認証処理を一時的に使用できなくなる場合について
ライセンスマネージャは、TCPポート(8400番)をBrava Desktop 16.0との通信に使用します。
ただし、サポート対象外のバージョンやポートスキャナーツールなどの他社製ソフトウェアが本ポートにアクセスした場合、同ポートで正常な待ち受け状態を維持できなくなり、Brava Desktopからの認証リクエストも処理できなくなります。
このような状況になった場合、一時的にBrava Desktopを使用できなくなります。
サービス再起動を行うことで再びクライアントPCからの認証依頼を正しく処理できる状態に戻ります。
ライセンスマネージャ用サービスの再起動手順は、以下の通りです。
- 「コントロールパネル」-「管理ツール」-「サービス」をクリックし、管理コンソールを表示する
- サービス名「IGC License Manager」を右クリックしショートカットメニューの「再起動」をクリックする
- サービスの再起動処理が完了するのを待って管理画面を閉じる
本問題について現在開発元のOpenText社(米国)にて調査中であり、今後のバージョンで改善を図っていく方針です。
また、弊社では、本問題が起きた場合にサービスを自動復旧する方法をご用意しています。詳しくは、サポート窓口までお問合せください。