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日本精工株式会社様

日本精工様

NSKネットアンドシステム株式会社 取締役 アプリケーション第二部長 小平宗広氏
同社 アプリケーション第二部 生産調達グループ 枝見隆彦氏
日本精工九州株式会社 生産管理兼海外プロジェクトチーム 係長 黒川保真氏

企業ロゴ

日本精工株式会社(以下、日本精工)では、「サプライヤーに提供した図面の流出防止」のためにBrava Enterpriseを導入。併せて「図面の授受管理の省人化」、「図面の誤選択による製造ミスの撲滅」、「納期遵守率の向上」も達成している。サプライヤーへの図面提供体制におけるセキュリティ強化プロジェクトを主導したNSKネットアンドシステム株式会社(以下、NSKネットアンドシステム) 取締役 アプリケーション第二部長の小平宗広氏、製品選定と導入を担当した同社アプリケーション第二部 生産調達グループの枝見隆彦氏、導入モデル工場となった日本精工九州株式会社(以下、日本精工九州)でプロジェクトを推進した生産管理兼海外プロジェクトチーム 係長 黒川保真氏に、Brava Enterpriseの導入経緯および評価を伺った。

日本精工株式会社軸受(ベアリング)の国内最大手メーカー。自動車部品、精機製品等も手がける。創立1916年 (大正5年)。資本金672億円。従業員数(連結)30,454人 (2014年3月31日現在)。本社東京都品川区。
NSKネットアンドシステム株式会社日本精工における情報システムの整備・運営・管理を担う日本精工100%子会社。東京都品川区。
日本精工九州株式会社小型~大型の「ボールねじ」を専門に生産する日本精工100%子会社。福岡県うきは市。従業員数259人(2013年3月31日現在)。

Brava Enterpriseにより発注システムと統合した図面提供システム
(日本精工九州の基幹部品サプライヤー数十社を対象に、2014年2月から稼働)

Brava Enterpriseを活用したアクセス管理、発注情報・出力者情報の付加および透かし入れにより、「セキュリティの強化」・「図面の授受管理の省人化」・「図面選択におけるヒューマンエラーの排除」・「納期意識の徹底」を実現している。

注文情報画面

Bravaで表示された図面

印刷された図面

「サプライヤー向け図面提供のセキュリティ強化を、3ヶ月以内に実施せよ」

まず、今回サプライヤー向け図面提供体制のセキュリティ強化に着手した背景を教えてください。

玉軸受
日本精工の主力製品「玉軸受」

日本精工では従来より様々な情報セキュリティ対策を実施してきましたが、特にここ数年は、自動車業界など取引先企業からこれまで以上に厳格な情報管理体制を要求されるようになってきました。このため、情報セキュリティのさらなる強化への機運が全社的に高まっています。

サプライヤーに提供する図面の流出防止策に関しても、契約と信頼関係だけに依存していた従来の性善説的なあり方では不十分なのではないかという反省が起こり、よりシステマチックで実効性のある対策を模索し始めました。

日本精工は国内外に計65(日本22、アジア25、欧州9、米州9)の生産拠点を持っており、サプライヤーへの図面提供のあり方も、図面情報の機密性も、拠点ごと・部品ごとに異なります。問題の発生防止策は、必要性の高い順に、素早く打っていくことが重要です。検討を始めた時点で、期を残すところあと3ヶ月というタイミングでしたが、「図面提供のセキュリティ強化の必要性が最も高い生産拠点については、今期中にセキュアな図面提供システムの導入を終える」、「最初に導入した生産拠点をモデルにして、他の生産拠点にも広げていく」という方針を定めました。

毎月数百種類のペースで特注品が増加する工場を、モデルケースに選定

セキュアな図面提供システムを最初に導入する生産拠点を、どのような観点で選びましたか。

小平氏
サプライヤー向け図面提供体制のセキュリティ強化を主導した小平部長

セキュアな図面提供システムを最初に導入する生産拠点は、
1サプライヤーと図面をやり取りする頻度
2図面の機密性
3サプライヤーの規模
の3つの観点で選びました。

「サプライヤーと図面をやり取りする頻度」は、特注品の割合が高い生産拠点ほど高く、特に少量生産品の割合が高いほど高くなります。当然、サプライヤーと図面をやり取りする頻度が高い生産拠点ほど、セキュアな図面提供システムの必要性が高くなります。

「図面の機密性」には、「扱う製品自体の機密性」以外に、「加工範囲の細分性」も関係してきます。日本精工では、情報漏洩リスクが比較的高い国々にも生産拠点を持っているのですが、こうした国々の生産拠点では、加工範囲を細分化した発注を行い、個々の図面には技術的な価値がほとんどない状態で運営しているケースがあります。当然、扱う製品自体の機密性が高く、加工範囲を細分化しない発注を行っている生産拠点ほど、セキュアな図面提供システムの必要性が高くなります。

「サプライヤーの規模」は、サプライヤー自身の情報漏洩防止力の指標として考慮しました。一般に規模の小さいサプライヤーほど、情報セキュリティ対策に万全を期すのは困難です。ですので、小規模なサプライヤーとの取引が多い生産拠点に優先的に、セキュアな図面提供システムを導入することにしました。

以上3つの観点での検討を踏まえ、サプライヤー向け図面提供のセキュリティ強化のモデルとして選ばれたのが、精密機械製品「ボールねじ」を専門に生産している日本精工九州の工場でした。

日本精工九州で生産するボールねじは特注品がほとんどを占め、そのほとんどは1本~数本の超少量発注です。型番は3万5千点に及び、毎月数百点のペースで増えています。ボールねじ部品の寸法や仕様はほぼ発注のたびに変化し、型番は製品の機密性も高く、サプライヤーに発注する加工範囲も細分化が不可能です。従業員10名以下のサプライヤーもあります。

特にボールねじの基幹部品である軸とナットの供給を受けている数十社とは、図面のやり取りが頻繁にあるため、これらを対象に従来から稼働していた発注システムに、セキュアな図面提供システムを組み込むことにしました。

セキュリティと生産性はある面トレードオフ。生産現場と共に着地点を探った

セキュアな図面提供システムの仕様を、どのように詰めていきましたか。

枝見氏
製品選定と導入を担当した枝見氏

まず「3ヶ月以内に稼働」という時間的制約から、フルスクラッチでの開発は選択肢から外し、目的の機能を短期間で確実に実現できるパッケージ製品の選定に取り掛かりました。

候補としてはBrava Enterpriseの他に、PDFベースの他社製ドキュメント授受管理システムがありました。

並行して、セキュアな図面提供の具体的なあり方を詰めるため、工場側と協議を重ねました。

システム部門の我々がセキュリティの観点で理想として考えていたのは、「サプライヤーには図面をパソコンのビューアでのみ閲覧させ、印刷もさせず、ファイル本体も渡さない」というあり方でした。しかし工場側からは、「図面をパソコンのビューアでしか閲覧させないと、サプライヤーの生産性が著しく低下する」という指摘がありました。

工場側との協議・検討の結果、流出・漏洩の抑止は、「ビューア画面およびプリントアウトへのサプライヤー名の透かし入れ」と「アカウントによる閲覧・印刷の制限・記録」で実現することにしまた。

「図面の授受管理の省人化」、「図面の誤選択による製造ミスの撲滅」、「納期遵守率の向上」も併せて実現することに

工場側からは、他にどのような要望がありましたか。

黒川氏
工場側で導入を推進した黒川係長

我々工場側からは、「注文情報画面から対応する図面をプリントアウトできるようにしてほしい」ということと、「サプライヤーが図面をプリントアウトすると、ヘッダー部分に『サプライヤー社名』・『閲覧者・印刷者氏名』・『注文番号』・『数量』・『納期』が自動で印刷されるようにしてほしい」ということを要望しました。

今回の図面提供システムの発注システムへの統合で、「情報セキュリティの強化」だけでなく、「図面の授受管理の省人化」、「図面の誤選択による製造ミスの撲滅」、「納期遵守率の向上」も実現したいと考えたのです。


順々に伺います。「図面の授受管理の省人化」とは具体的には。

以前は、当社から図面を紙の状態で郵送し、サプライヤーの図面庫に保管させていました。サプライヤー側では、注文情報画面に記載された番号の図面を図面庫を探し出し、作業者に渡していました。図面の改訂があった時は、ISOの最新版管理ルールに従い、旧版を当社に返送しなければならず、当社でも旧版を管理しておく必要がありました。先ほどお伝えしたように製品の型番が3万5千点に及び、毎月数百点のペースで増える状況ですので、当社側でも、サプライヤー側でも、図面の授受と管理に多くの人手を要していました。

サプライヤー側が注文情報画面から対応する図面をプリントアウトし、プリントアウトした図面を製品と一緒に納品する方式に改めることで、こうした図面の授受管理に要していた人手を、当社とサプライヤー側の双方で削減することを狙いました。

「図面の誤選択による製造ミスの撲滅」とは。

以前は、注文情報画面に記載された番号の図面を、サプライヤー側の管理者が図面庫から探し出して作業者に渡していたため、図面の番号間違いで誤った仕様の部品が納品されることがしばしばありました。今回の図面提供システムの発注システムへの統合で、こうしたヒューマンエラーの排除を狙いました。図面自体に作業指示書の役割を持たせる形になるので、ヘッダー部分に『サプライヤー社名』・『閲覧者・印刷者氏名』・『注文番号』・『数量』・『納期』を印刷してもらう必要がありました。

「納期遵守率の向上」とは。

以前のやり方ですと、サプライヤー側で作業者に図面だけが渡されることがあり、作業者が納期を意識せずに作業しているケースがしばしば見られました。作業者に渡される図面に納期が印刷されるようにすることで、より納期を意識した作業を行ってもらうことを狙いました。

PDFベースのドキュメント授受管理システムでは、コストと工数が見合わなかった

図面をセキュアに提供するためのパッケージ製品の選定は、どのように行いましたか。

最初に、PDFベースの他社製ドキュメント授受管理システムの導入を検討しました。試験的に導入し、実際に工場側にもサプライヤーにも使ってもらいました。その結果、(1)「当社の導入規模ではコストが見合わない」、(2)「変動要素を合成するとファイル管理の手間が増大する」、(3)「図面をスピーディーに閲覧できない」といった問題があることがわかりました。

順々に伺います。(1)「当社の導入規模ではコストが見合わない」とは具体的には。

この他社製ドキュメント授受管理システムは、社内全体、もしくは事業部全体といった規模での導入を前提としていました。費用も、そうした大規模な導入に見合ったものでした。1工場の基幹部品サプライヤー数十社への図面提供に限定してのスモールスタートを考える当社にとって、この他社製システムの価格は少々過大でした。

(2)「変動要素を合成しようとするとファイル管理の手間が増大する」とは。

「図面に透かしでサプライヤー社名を入れる」、「図面のヘッダ部分にサプライヤー社名・印刷者氏名・注文番号・数量・納期などの変動要素を付加する」といったことをPDFベースで実現しようとすると、発注のたびに図面のPDFファイルを作成しなければならなくなります。サプライヤー側でも当社側でも、ファイル1つ1つの作成・維持・削除に管理工数を割かなければならなくなります。PDFでも、2つのファイルを渡してビューアで合成させることで変動要素を表示させる仕組みはあるのですが、ワンクリックで2つのファイルを送る仕組みを構築するのは面倒です。「図面の授受管理の省人化」にむしろ逆行するようなシステムの導入には、二の足を踏みました。

(3)「図面をスピーディーに閲覧できない」とは。

ブラウザでPDFファイルを閲覧する場合、最初のファイルでAcrobat Readerの起動を待つ時間が発生します。セキュアな図面提供を実現するには、閲覧のたびにパスワードを入力させる必要があります。こうした点に、サプライヤーから不満の声も聞かれました。

こうした問題からPDFベースの他社製ドキュメント授受管理システムの導入は断念し、Brava Enterpriseの導入を検討し始めました。

Bravaには様々な優位性があった

Brava Enterpriseを検討した結果はいかがでしたか。

当社の用途では、PDFベースのドキュメント授受管理システムと比較して、Brava Enterpriseに様々な優位性があることがわかりました。


優位性1.「スモールスタートができる」
Bravaは10~24のライセンス数から導入できるので、スモールスタートを考える当社のニーズに合っていました。


優位性2.「変動要素を、透かしやヘッダなどの形で簡単に合成できる」
「図面に透かしでサプライヤー社名を入れる」、「図面のヘッダ部分にサプライヤー社名・印刷者氏名・注文番号・数量・納期などの変動要素を付加する」といったことも、Bravaでは簡単に実現できました。


優位性3.「ファイル自体はサプライヤーに渡らない」
Bravaではファイル自体がサプライヤーに渡らないので、セキュリティ強化の面でも、ファイル管理の省工数化の面でも、有利でした。


優位性4.「図面をスムーズに閲覧できる」
閲覧の際、プラグインの起動で待たされることもなく、図面ごとにパスワードを求められることもない点も、PDFより有利でした。


そこでBravaの販売元のオーシャンブリッジに、1ヶ月の試験導入を申し入れました。

試験導入では、「意図どおりに動作するか」、「図面の描画はスピーディーか」、「工場側・サプライヤー側にとって使いやすいか」といった点をチェックしました。これらの点について特に問題がなかいことが確認されたので、正式に導入を決めました。

導入から稼働までに要した期間はどれぐらいでしたか。

導入から稼働までに要した期間は1ヶ月程度でした。

「図面の誤選択による加工不良」が皆無に。図面の授受管理業務の省人化を達成

稼働から半年が経過した現在、どのような効果が出ていますか。

図面の流出をシステマチックに抑止する体制が整い、取引先にも安心してもらえるようになったことが、まずは大きいです。

以前はしばしば発生していた「図面の誤選択による製造ミス」が、このシステムの導入後は皆無になりました。

紙の図面の郵送や保管が不要になったおかげで、図面の授受管理業務を省人化できました。

納期の遵守率も高まっています。

導入にあたって意図した効果が、あらゆる面で現れています。

試用期間で十分な評価ができるサポート体制も評価

最後に、Brava Enterpriseの導入を検討している企業の方にアドバイスがあればお願いします。

Brava Enterpriseは1ヶ月間試用させてもらえますので、試用を申し込んで、実際にいろいろやってみるのが一番だと思います。試用期間中もオーシャンブリッジからサポートを受けられますので、1ヶ月もあれば可否は判断できると思います。

貴重なお話をありがとうございました。

世界No.1生産量。精密加工機械から制震装置にまで利用される日本精工の「ボールねじ」
ボールねじとは、回転運動を直線運動に(または直線運動を回転運動に)変換する装置。加工機械や分析装置の位置決めのほか、近年は高層ビルなどの制震装置にも用いられている。日本精工は、軸径4⌀、軸長10cm程度の超小型から、軸径200⌀、軸長14mの超大型まで、あらゆるサイズ・用途のボールねじの製造に対応。先端産業における高速化(1回転間の移動距離の拡大)・高精度化(±1000分の1mm)の要求にも応え、この装置の製造に参入して以来、世界No.1生産量の座を占め続けている。 ボールねじ
ボールねじの例

日本精工のWebサイト
取材日時 2014年8月

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